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ソフト開発ブラジルで

 ■「日系ブラジル人のIT技術者を日本企業に活用してもらう環境を整えたい。同時に日系ブラジル人の日本留学の手助けもできれば」。海外IT技術者の紹介・派遣、ソフト開発のアウトソーシング(外部委託)を受ける「ブラステック」社長、釘田秀一さん(53)=鹿屋市出身=は公私ともに日本とブラジルの懸け橋として奮闘している。
 同社はIT技術者不足が言われた2000年に設立。「インドの技術者が注目されていたが、ソフト開発は技術だけでなく言語、文化、習慣の理解度も重要。日本をよく知っていてIT先進地に住む日系ブラジル人こそ適任と思った」
 すでに選抜された三十数人の技術者が来日し、日本企業で活躍中だ。日本企業のソフト開発をブラジルで行う事業も決定しており「日系人の雇用創出と日本企業のコストダウンにつなげたい」という。
 「日本では外国人扱いされる日系人だがもともとは日本人。彼らの移住の苦労を考えれば雇用や教育分野でのアシストは当然。財政難で国の腰は重いが民間から声を上げていく」と力を込める。世田谷区在住。